文部科学省では、不登校の子供のタイプを以下のように分類しています。
【学校生活に起因するタイプ】
いじめや仲間外れなどの友人関係のトラブルが発生した場合や、教師からの自分や友達への叱責が原因で教師に対し怯え、不信感を抱いてしまう場合。
給食を嫌がる、クラブ活動・学校行事への参加を嫌がる場合。
また、転校したが新しい学校に適応できずに長期間学校を欠席してしまった場合。
授業の内容についていけないなど学習面でコンプレックス、劣等感を感じ、授業がいやになってしまった場合。
【遊びや非行タイプ】
生活態度が乱れて、学校を休んで遊びまわったり、学校生活よりも郊外での遊びへの関心が高く、学校に行かない場合。
本人に投降の意思が少ないため、欠席・遅刻・早退・授業放棄などの行動に 陥りやすいです。
また、グループで行動することが多く、仲間とゲームセンターや繁華街などに出没する傾向が高いです。
【意図的な拒否タイプ】
学校生活に意味を見いだせないことから、進路を変更、もしくは変更したため登校を拒否するもの。
このタイプの児童生徒の中は、自分の将来像を描いている人もいます。
【無気力タイプ】
学習意欲がなく、またはなくなり、無気力な生活態度になってしまう状態です。
不登校になった理由を本人が自覚しておらず、「何となく」長期間にわたり学校を欠席してしまいます。
この場合、登校を促しても過激に嫌がることはなく、気が向けば教師に会えるパターンもあります。
意図的なタイプと比べ、友人への依存は少なく、非行に出る可能性は低いです。
【不安など情緒的混乱タイプ】
学校に行かなくてはならないと思い努力しますが、不安・緊張や情緒的混乱などのために行けなくて苦しむケースです。
①朝の登校時に様々な心身的な不調を訴え、登校を渋る傾向が出てきます。
頭痛・発熱・腹痛などの身体的症状のほか、不安・緊張などの精神不安状態を訴えるることが多いです。
また、朝は心身ともに不調であることに対し、昼間には体調不調が改善していることもあります。
学校がお休みの日は不調を訴えない傾向にあるようです。
②登校刺激に対して必要以上に反応し、家族や教師から不登校であることを非難されると不安定になり、犯行・暴力・ひきこもりという行動を取りやすいので注意が必要です。
③学校を休んでしまった日は、外出を避け家に閉じこもる傾向があります。
また、ひき目や後ろめたさを感じ、友達の関係も希薄になってしまいます。
【複合タイプ】
前述の不登校のタイプが複合している場合もあります。
【その他】
いずれにも該当しないと判断される場合もあります。
しかし、対応を考えていく上で「この子はどんな気持ちで学校を休んでいるのか?」と向き合うことは大切です。