非定形型自閉症とは

非定形型自閉症とは自閉症スペクトクラムのうち、アスペルガー症候群の症状が出現していると判断されるものの、その症状が軽い、もしくは自閉症と診断する上で重要視される社会性、コミュニケーション能力、想像力のうちの1つ、または2つは満たさない症状のことをいいます。強いこだわりをあまり示さないものの同じことをずっと繰り返す、感覚の過敏や鈍感が過度にある場合などに診断されるケースが多いようです。あまり自閉症と定義とされている症状がはっきり出ない場合にも使われるようですが、定義としては上記の3つを満たさない場合とされます。計算だけが極端に苦手だったり、漢字の書き取りだけが極端に苦手だったり、学習能力は健常児とあまり変わりはないのに言語でのコミュニケーションが苦手だったりと子どもによって症状は様々です。

過敏、鈍感を併せ持つこども

感覚過敏や感覚の鈍感などを併せ持つ子どももいます。光に対して異常な反応を示す、痛みに対して鈍感で転んでも一切泣かない、怪我をしたことに気がつかないほど鈍感なケースもあるようです。また健常な脳のシステムは非常にオートマチックで、暑ければ汗をかき、うるさいと思えば必要な音だけに意識を向けて聞き取ることができますが、自閉症の場合は、このような能力がマニュアルで自分の意思で汗をかかないと熱を出してしまう、全ての音が耳に入ってくるので聴覚が過敏でずっと耳を塞いでいる子どももいます。これは騒がしい音すべてが均等に耳に入ってきてしまうために起こる子どもの自己防衛であって、決して悪ふざけをしているわけではありません。光線に過敏な子どもであれば夕日でさえ異常なまぶしさを感じるため、部屋のカーテンを閉じる、車では外が見えない位置に座らせるなどの対応が必要になる場合もあります。皮膚の感覚が過敏な場合は靴下を履くだけで本当に皮膚が赤く腫れてしまう、少しでこぼこした道を怖がる子どももいると言われています。このようにある特定の領域の感覚が通常では考えられないほど過敏であったり、一方で熱いものに触れても手をひかない、転んでも泣かないなど痛みに対して鈍感であったりします。子どもによってこの感覚も程度も全く違ってきます。聴覚過敏であれば運動会などで耳栓をする、視覚過敏であればサングラスの着用など子どもの症状を周りの人間が理解し、対応していくことが大切です。

 

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