■どんな子が、どんな時に不登校になりやすいの?
ふだんから「気をつかいすぎる子」「超ガンコな子」「人の目を気にしすぎる子」「一つのことに没頭しやすく、いくら言ってもやめない子」「細かなことを気にしすぎる子」「人づきあいが苦痛な子」「あまのじゃくな子」・・・等の傾向の子が多いようです。しかし、これら一つ一つの持ち味については何の問題もない、むしろ、良い持ち味とも言えます。ここに様々な直接的なきっかけ(注1)が加わることで、不登校になってしまう子が多いようです。
(注1=成績がガタッと落ちて先生や親に叱られた、学校で大きな恥をかいた、友達と喧嘩した、クラブでレギュラーから外された、自分のせいで試合に負けてしまった、骨折してクラブができなくなった、今まで順調だった宿題がこなせなかった、睡眠不足が重なった、体育祭や文化祭で張り切りすぎた、失恋をした・・・等)
[特徴的な性格・タイプ]+[突発的なマイナス要因]=[不登校]
■不登校状態とは?
当センターでは「本人の抱えている登校不安が強いままの状態がつづき、自分一人では思ったような解決策や結論が見いだせず、かといって開き直ることもできずに悶々としている状態」と考えます。
【周囲の人のサポート】によって、【本人がどんどんパワーアップ】したり、【身近に良き理解者や味方】ができることで【安心感や心強さ】を感じるようになり、【どんな大きな不安にでも向き合える力】がついてきます。そして、トコトン悩み抜いた末、「よし!、こうしよう」や「(気になるけど)もういいや!」と、自分なりに納得のいく答えがでた時こそ【再登校のチャンス】なのです。
■不登校って病気なの?
当センターでは不登校は人間ゆえの危機・ピンチととらえています。様々な要因が複雑に絡み合っていますので、薬を服用すれば簡単に解決するというものでもありませんし、機械が故障した時のように一度止まってしまえばずっと停止状態というわけでもありません。
人間が危機状態に陥った場合、あれこれ試行錯誤したり右往左往したりと、たえず苦しみ悩みつづけます。当然、最初の不登校の原因と現在の不登校の原因が違ってくることもあります。また、中には表面的に「この子は本当に悩んでいるの?、怠けているようにみえるけど・・」と見える子がいます。それは「S.O.S.の出し方がわからない子・出しにくい子」なのかもしれません。日頃から気をつかいすぎる心身症タイプの子や、つっぱり系・ガンコ系の子に多くみられます。
こどもが「専門の人に見てもらいたい」と言い出しました。どういう精神科医やカウンセラーがいいのでしょうか?
■不登校とカウンセラー
こどもが精神科医やカウンセラーを求めているときでも、前もってあなたが会って、本人の相性が合うかどうか確認しておく必要があります。
カウンセリングで必要なことは耳だけで聞くのじゃなしに心で聞くということが大切です。思いを込めて、心を込めて、背後にある思いを聞き入れるということです。
とにかく、本や新聞、テレビなどを頼らず、まずはあなたが会ってみるということが大切です。本人との出会いはそれからでも十分です。
■カウンセラーの方針
様々な原因が指摘されてはいますが、実際のところは一人一人違うものであり、一律に対応できるものではありません。
カウンセラーはすべてを新たなケースと考え対応いたします。今回の出会いを絶好の機会としていただき、お子様が新たな一歩を踏み出すための一助としていただければ幸いです。
まずは子どもの気持ちを尊重しながらバランスよく
不登校や引きこもりの問題は、ご本人だけのものではなく、周りの方達との関係性なども含まれている場合がほとんどであり、とても複雑なものとなっています。
まずはご本人の意思を尊重して無理強いなどはしないことが大切ですが、任せてばかりいると復帰へのハードルがどんどんあがってしまうことも事実としてあります。うまくバランスをとっていきながら問題を解決していくことが大切になってきます。
カウンセラーは、お子様の気持ちに寄り添ったカウンセリングを第一に考えながら、よりよいバランスも大切に
問題の解決にあたってまいります。
このようなケースの相談を承っています
◆学校に行く気が失せている
◆学校に行かず、登校を拒否している
◆対人不安等があるため、家から外へ出ることが難しい
◆子どもまったく喋らず何を考えているかわからない
◆子どもがどこにも行かず部屋に引きこもっている
◆夜出かけるようになり、非行に走っている
◆周りの対応としてどのようにしていけばよいのかわからない
■再登校させるためには、まずは生活習慣づくり?
「日ごろから『早寝早起き』『三度の食事』などの生活習慣を身につけておきましょう」「自分の部屋はいつも整理整頓させましょう」「挨拶はしっかりできるようにしておきましょう」など、子どもの躾や生活スタイルに関係する意見が多いようですが・・。
もともときっちりしていた子や、決まったパターンで生活している方が心地良さを感じる「几帳面タイプ」ならば向いているかもしれません。几帳面タイプは几帳面な生活をしている方が気もちが落ちつき、前向きな気もちも芽生えてきやすいかもしれません。
しかし、現実はそう簡単ではありません。不登校の子に生活習慣を身につけさせようとして失敗ばかりくりかえし、親子の関係がいっそう険悪になってしまったり、半ば再登校をあきらめかけた状態になってようやく「この方法ではダメだ」と、カウンセリングをスタートする親御さんも多いのです。