不登校の予防対策としては、日頃から子供と会話を密にとり何でもないこと、日常の出来事、をちゃんと聞いてあげ、親身になって子供の目の高さで対処すれば、悩んだ時に相談しやすい環境が出来上がります。
できれば、親以外にも相談できる相手がいるのが理想です。伯父さんや叔母さんでもいいですし、お姉さんでもいいですね。
親には言えないことでも他の人なら、と、言うことがあります。
子供の小さな世界では、ささいなことでも、とてつもない障害に感じてしまいます。
悩んだり、傷ついた時、早めに誰かに相談できれば、不登校になってしまう前に解決できるかもしれません。
また、幼い頃からたくさんの人と知り合うように、世界を広げてあげるのもいいと思います。
接する人の数が少なければ、それだけ対人関係を学ぶ機会も減ってしまうのです。
どんな子でも不登校になる可能性はありますが、人付き合いが上手で適応力が高い子は、
比較的、不登校になりにくいでしょう。
私が初めて不登校(当時は登校拒否)という問題と出会ったのは35年前,私が23歳の頃です。それ以後教育カウンセラーとして多くの不登校の子どもたち,そしてそのお父さんやお母さんとかかわってきました。また指導や対応に悩む多くの先生方とも一緒に考えたり悩んだりしてきました。
不登校という問題の難しさは,原因としてさまざまな要素が複雑に絡み合っていることです。その子の生育歴,親子関係,家庭環境,友人・教師関係や学業などの学校生活,わが国の教育体制,社会状況,教育風土,さらには勤勉さや画一性を大事にする国民性など。これらが時代とともに変化しながら子どもの心に作用した結果生じる問題なのです。不登校の子どもを何とかしたいと思う教師は,いざ取り組もうすると,子ども自身の心理的抵抗や保護者との意識のずれ,専門機関の不登校に対するさまざまな見解などに困惑することでしょう。そうした困惑からいつしか教師が無力感や自己不確実感におちいり,子どもや保護者との関係の悪化につながってしまうことも少なくありません。
子供の適応能力は、親との関係や家庭環境、養育態度などに影響されるので、親の適応能力が低いと子供も低くなってしまいがちです。
逆に、外的適応能力が高すぎる子は、親や先生などの外的評価に合わせようとしすぎるために、
疲れ果ててしまうことがあります。
ですから、勉強や習い事に力を入れるよりも、EQ(感情知性)を高めてあげるような教育をする方が、
不登校の予防対策になる他、将来、幸せになれる可能性が高くなるでしょう。
今の世の中では、勉強ができる人材よりも、EQが高い人材が求められているのです。いい大学を出て引きこもりになるよりも、高卒でも人の役に立つ仕事をしている方がずっと幸せだと思います。
核家族化が進み、子供は甘やかされるか、放置されてしまうことが増えてきました。不登校の予防のためにも、子供をよく観察して、日頃から愛情を表現してあげてください。
とても仕事が忙しくても、決して、金銭で補おうとしないでください。心の貧しい人になってしまいます。